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月刊 経団連  座談会・対談 賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」へ

玄田 有史
東京大学社会科学研究所教授

井上 和幸
経団連審議員会副議長、人口問題委員長、日本イラン経済委員長
清水建設会長

小路 明善
経団連副会長、教育・大学改革推進委員長、労働法規委員長
アサヒグループホールディングス会長

長澤 仁志
経団連副会長、経営労働政策特別委員長、ロジスティクス委員長
日本郵船会長

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「成長と分配の好循環」に不可欠な「構造的な賃金引上げ」の実現に向け、経団連は2023年以降、賃金引上げの力強いモメンタムの維持・強化に取り組んできた。各企業の判断の結果、大手企業の月例賃金引上げでは、2023年に約30年ぶりの高水準(3.99%)となり、さらに2024年と2025年は2年連続で5%超の高い水準を記録した。
このように賃金引上げの力強いモメンタムは、2023年を「起点」として2024年に「加速」し、2025年から「定着」し始めたといえる。2026年の春季労使交渉・協議にあたっては、経団連・企業の社会的責務として、この力強いモメンタムの「さらなる定着」に取り組み、「分厚い中間層」の形成と「構造的な賃金引上げ」の実現に貢献することが求められている。
そこで本座談会では、「賃金引上げの力強いモメンタムの『さらなる定着』」をテーマに、企業の価値向上に不可欠な「人への投資」、賃金引上げ原資の安定的な確保に向けた労働生産性の改善・向上、多様な方法による賃金引上げの検討・実施などについて意見交換を行う。

長澤 仁志 ながさわ ひとし
経団連副会長、経営労働政策特別委員長、ロジスティクス委員長
日本郵船会長

1980年日本郵船入社。2007年経営委員、2009年常務経営委員、2011年に取締役に就任。2013年代表取締役専務経営委員、2018年代表取締役副社長経営委員、2019年代表取締役社長を経て、2023年から取締役会長(現職)。また2025年6月から日本船主協会会長および日本物流団体連合会会長を務める

小路 明善 こうじ あきよし
経団連副会長、教育・大学改革推進委員長、労働法規委員長
アサヒグループホールディングス会長

1975年アサヒビール入社。2001年執行役員、2007年常務取締役兼常務執行役員、2011年アサヒグループ・ホールディングス取締役兼アサヒビール代表取締役社長、2016年代表取締役社長兼COO、2018年代表取締役社長兼CEOに就任。2021年から会長(現職)

井上 和幸 いのうえ かずゆき
経団連審議員会副議長、人口問題委員長、日本イラン経済委員長
清水建設会長

1981年清水建設入社。建設事業部門および営業部門において、様々なプロジェクトに携わる。2013年執行役員建築事業本部第二営業本部長、2014年常務執行役員名古屋支店長、2015年取締役専務執行役員、2016年代表取締役社長に就任。2025年4月より会長(現職)。社外では、日本建設業連合会副会長を務める

玄田 有史 げんだ ゆうじ
東京大学社会科学研究所教授

1964年島根県生まれ。東京大学経済学部卒業。博士(経済学)。学習院大学教授等を経て、2007年度より現職。2021年度から2023年度にかけて同研究所所長を務める。2022年春、紫綬褒章受章。2025年度より東京大学執行役・副学長。著作に『仕事のなかの曖昧な不安』(中央公論新社、日経・経済図書文化賞、サントリー学芸賞)、『ジョブ・クリエイション』(日本経済新聞社、エコノミスト賞)、『希望のつくり方』(岩波新書)等。2025年には「未来づくり春闘」評価委員会委員長を務めた

藤原 清明 ふじわら きよあき
司会:経団連専務理事

  • ■ 賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」の実現
  • 労使で力を合わせ、賃金引上げの機運醸成を
  • 付加価値の拡大で賃金引上げの原資を創出
  • ■ 生産性の改善・向上を通じた安定的な賃金引上げ原資の確保
  • イノベーション創出と労働市場改革が付加価値最大化の鍵
  • オートメーション化と働き手の意欲向上を推進
  • 経営トップによる明確なメッセージが重要
  • 労使間で健全なコミュニケーションを
  • ■ 二つの考え方の社会的規範としての浸透
  • 中小企業を含めた賃金引上げの波及
  • 受発注者間のwin-winな関係を土台に
  • 官民の役割分担による安定的・持続的な処遇改善
  • デフレマインドに二度と戻さないという強い意志
  • 年齢問わず健康に働き続けられる環境整備を
  • ■ 2026年春季労使交渉・協議における基本的な考え方
  • これからの労使関係は「未来協創」が軸
  • 人への投資を最優先に
  • 人的資本投資の余地が大きい日本
  • 春季労使交渉・協議は将来像について労使が合意形成を図る場

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