日本の産業競争力を強化するために
世界各国はインフレをいかに抑え込むかの対応に追われているが、今後もエネルギーや食料価格が乱高下することを所与として考えなくてはならない。加えて、地政学情勢により迫られるサプライチェーンの再構築、脱炭素に向けたエネルギー供給のあり方など、複雑に絡み合った諸課題にも直面している。
世界各国はインフレをいかに抑え込むかの対応に追われているが、今後もエネルギーや食料価格が乱高下することを所与として考えなくてはならない。加えて、地政学情勢により迫られるサプライチェーンの再構築、脱炭素に向けたエネルギー供給のあり方など、複雑に絡み合った諸課題にも直面している。
今、物流が危機にある。
トラックドライバーへの時間外労働の上限規制適用による輸送力不足への懸念、いわゆる「2024年問題」は、間近に迫っている。
こうした中、持続可能な物流を実現するためには、最新の技術の活用や商慣行の是正を通じて物流の効率化を図ることに加え、コストとして捉えられがちな物流を成長産業化させる取り組みが欠かせない。そして、物流事業者のみならず、荷主、一般消費者、政府も含め、物流に関わる全てのステークホルダーが、持続可能な物流に向けて自らできる第一歩を踏み出すことが何よりも求められる。
持続可能な物流に向けて
鶴田 浩久(国土交通省物流・自動車局長)
フィジカルインターネット実現のロードマップ
茂木 正(経済産業省商務・サービス審議官)
花王が挑むサステイナブルなサプライチェーン
山下 太(花王SCM部門ロジスティクスセンター長)
企業間物流インフラをアップデートする
佐々木 太郎(Hacobu社長CEO)
業種業界を超えた究極の共同輸送で目指す“サステイナブル”な物流
深井 雅裕(日清食品取締役サプライチェーン本部長)
新しいモビリティによる無人物流システム
─労働人口減少の問題に答えを
松田 義基(川崎重工業執行役員社長直轄プロジェクト本部本部長)
幹線輸送の効率化に向けて
─ダブル連結トラック、隊列走行、自動運転の取り組み
佐藤 浩至(いすゞ自動車執行役員開発部門VP技術渉外担当)
2050年ネットゼロ実現に向けた日本郵船グループの取り組み
─計画的な加速
長澤 仁志(日本郵船会長)
「持続可能」な物流のために消費者ができること
河野 康子(日本消費者協会理事)
【提言】
日本経済にダイナミズムを取り戻す
─2023年度規制改革要望を公表
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/061.html
筒井 義信(経団連副会長、行政改革推進委員長/日本生命保険会長)
時田 隆仁(経団連審議員会副議長、行政改革推進委員長/富士通社長)
【報告】
南米の大国ブラジルとのさらなる連携強化に向けて
─「日伯経済関係の推進に向けた共同声明」を採択
第24回日本ブラジル経済合同委員会をベロオリゾンテで開催
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/051.html
安永 竜夫(経団連副会長、日本ブラジル経済委員長/三井物産会長)
【報告】
訪南米ミッションを派遣
─日本メルコスールEPAの早期締結を各国要人に働きかけ
加瀬 豊(経団連中南米地域委員長/双日特別顧問)
読書のみちしるべ
『修身教授録』が教える志と覚悟
漆間 啓(経団連宇宙開発利用推進委員長、日本トルコ経済委員長/三菱電機社長)
Essay「時の調べ」
100年前から待っていた、あなたを
工藤 順(ロシア語翻訳労働者)