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月刊 経団連

月刊 経団連2026年8月号

特集 持続可能な観光立国の実現に向けて

巻頭言

人と人の交流による相互理解の促進を

楠見 雄規 (経団連審議員会副議長/パナソニック ホールディングス社長)

「日本の富の最大のものは、その景観美である。この永遠に尽きない景観美を、世界の人に観賞してもらえるよう工夫すれば、多くの人が訪れる。だから日本では、観光というものを優遇して、総理大臣の次に観光大臣がいるくらいにすればよい。」
当社創業者・松下幸之助が1952年の対談で語った言葉である。1954年には雑誌に「観光立国の辨」を発表し、訪日外国人が年間10万人にも満たない時代に、将来は100万人規模の来訪者を迎え、観光を日本の主要産業に育てることを構想した。

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特集

持続可能な観光立国の実現に向けて

2025年の訪日外国人旅行者数は約4268万人、その消費額は約9.5兆円と過去最高を更新するなど、わが国の観光は活況を呈している。その一方で、持続可能性の観点からは、わが国の観光産業は厳しい状況に直面しており、観光人材の確保・育成、地域住民との摩擦を招くオーバーツーリズム等の問題が各地で深刻化しつつある。

座談会:持続可能な観光立国の実現に向けて

  • 菰田 正信(経団連審議員会副議長、観光委員長/三井不動産会長)
  • 村田 茂樹(観光庁長官)
  • アレックス・カー(京都先端科学大学人文学部教授)
  • 田中 俊徳(九州大学アジア・オセアニア研究教育機構准教授)
  • 種家 純(司会:経団連観光委員会企画部会長/ANAホールディングス常務執行役員)
  • ■ 観光産業を取り巻く現状や課題
  • 観光を「戦略産業」と位置付ける第5次観光立国推進基本計画
  • 地方誘客とアウトバウンド促進で観光の質的向上を
  • 観光を国民の豊かさにつなげる
  • 高付加価値旅行者を呼び込む基盤づくりを
  • ■ 短期的な課題や取り組み
  • 観光がもたらす価値を可視化する
  • 市場の多様化と受入れ体制の整備
  • 日本人が旅行しやすい環境整備を
  • 観光と地域社会の共生を目指す
  • ■ 2040年を見据えたわが国観光戦略のあり方
  • 観光が日本経済に果たす役割
  • 社会課題を解決する再生型観光
  • 景観は観光の基盤となる資産
  • 産学官連携で持続可能な観光立国へ

観光を日本経済の成長エンジンへ
―「戦略実現ツール」としてのMICEがもたらす変革
 武内 紀子(経団連観光委員長/コングレ社長)

  • 観光を日本経済の戦略的な柱へ
  • 「戦略実現ツール」としてのMICE
  • 地方創生に向けたMICEの活用
  • 次世代の育成に資するレガシーの創出

まちづくりと観光 渋谷の実例
 野本 弘文(経団連観光委員長/東急会長)

在住経験から見た日本観光の課題
 ウスビ・サコ(京都精華大学元学長・名誉教授、
 東京都公立大学法人理事、東京都立大学特任教授)

  • 観光政策の変化と日本像の形成
  • 対話を通じて観光客を受容する姿勢が大切
  • 地域住民と来訪者の相互理解から新たな関係を築く

地方への誘客、広域周遊の促進に向けて

地域に根差した歴史や文化、食や暮らし、自然などの魅力を活かし、滞在価値を高める取り組みは、地方創生と持続可能な観光の実現に欠かせない。
全国各地で、DMO(観光地域づくり法人/観光地経営を担う組織)を中心に多様な主体が連携し、新たな観光地域づくりへの挑戦を進めている。
本特集では、全国8ブロックの先進事例を紹介し、地方への誘客や広域周遊の新たな可能性を探る。

北海道
観光DX、IRの実現、高付加価値化で北海道観光を強化

 髙田 聡(北海道経済連合会専務理事)

  • 第1の柱は「観光DX」
  • 第2の柱が「IR(統合型リゾート)」の実現
  • 第3の柱は「観光の高付加価値化」
  • 官民一体で北海道観光の競争力を強化

東北
広域連携で拓く持続可能な観光地域づくり

―東北・新潟における東経連の取り組み
 東山 好一(東北経済連合会食・観光部長)

  • 東北・新潟の強みと広域連携の必要性
  • クルーズ船をトリガーとした観光地域づくり
  • 持続可能な観光を支える人材・データ活用
  • 東北・新潟から拓く観光

北陸
北陸3県における広域データ連携による観光DXの展開

 (北陸未来共創フォーラム観光分科会)

  • データ活用が支える「稼ぐ観光」
    ─ 福井県の先行モデル
  • 県境を越えた北陸エリア全体での連携
  • 北陸3県観光データ基盤の統合とオープンデータ化
  • データの高度活用とAI実証の展開

中部
訪日ビジネスパーソンに向けたツーリズムによる官民連携地域活性化プロジェクト

 内海 勝仁(中央日本総合観光機構専務理事)

  • 中央日本エリアの特徴
  • 働き方の変化と需要の顕在化
  • 官民連携による共創サイクルの設計
  • 持続可能な地域活性化モデルに向けて

大規模国際競技大会を契機とした観光地域づくり
 飯田 貢(名古屋観光コンベンションビューロー理事長)

関西
万博レガシーとしての広域観光

 松本 正義(関西経済連合会会長)

  • 万博が残した成果と意義
  • 関西一体で進めた観光推進
  • 広域観光を基幹産業へ
  • 次の成長機会を見据えて
  • 2030年に向けた戦略設計
  • 推進体制の強化と官民連携
  • 万博レガシーを次の飛躍へ

中国
地域一丸で取り組んでいくインバウンド誘客

 芦谷 茂(中国地域観光推進協議会会長)

  • 広域周遊による交流人口の拡大を目指す
  • 地域の一体感をアピール
  • 広域リージョン連携による今後の取り組み
  • 地域が一丸となって周遊の魅力を高めていく

四国
観光における持続可能性と新たな価値創造による「世界水準の四国」へ

 半井 真司(四国ツーリズム創造機構代表理事)

  • 四国の観光ビジョン
  • 持続可能な観光の推進
  • アドベンチャートラベル(AT)の推進
  • 西日本広域での連携

九州
九州への誘客と周遊の促進に向けた官民共創と広域連携の取り組み

 田中 徹(九州経済連合会専務理事)

  • ツール・ド・九州
  • 九州MaaS

「経団連観光インターンシップ」の取り組み
 (経団連産業政策本部)

  • 概要
  • プログラム

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一般記事

【提言】
防衛生産・技術基盤の抜本的強化に向けて

https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/026.html
 泉澤 清次(経団連副会長、防衛産業委員長/三菱重工業会長)

  • 予見性向上と経営基盤強化に向けた「戦略的な予算・制度・施策」の確立
  • 需要増加を見据えた「国内生産・官民連携体制」の構築
  • 将来に向けた「人・設備・技術」への投資・産学官連携促進
  • 国家戦略としての「防衛装備移転・国際共同開発」の加速

【報告】
若年社員の活躍推進における5つの課題と対応策

https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/029.html
 内田 高史(経団連審議員会副議長、雇用政策委員長/東京ガス会長)
 山下 良則(経団連審議員会副議長、雇用政策委員長/リコー会長)

  • 若年者を取り巻く状況の変化
  • 活躍推進にあたっての5つの課題と対応策
  • 課題1 リアリティ・ショックの発生
  • 課題2 成長機会・実感の減少
  • 課題3 キャリア形成・パスのイメージしづらさ
  • 課題4 コミュニケーションに関する認識ギャップと質的変化
  • 課題5 育成・マネジメントの行き詰まり

【報告】
外国人が活躍できる社会に向けて

―シンポジウム、視察で東北の先進事例に触れて
 深澤 祐二(経団連副会長、外国人政策委員長/東日本旅客鉄道会長)
 大島 卓(経団連審議員会副議長、外国人政策委員長/NGK会長)

  • 【視察】おおさき日本語学校の取り組み
  • 【シンポジウム】外国人が活躍できる社会に向けて
  • 東北の先進事例に触れて

【報告】
経団連Startup Summit 2026を開催

―10X10Xに向けた4年目のレビュー
 (経団連産業技術本部)

  • 政府の取り組み
  • セッション1 スタートアップ育成5か年計画とその先を見据えて
  • セッション2 スタートアップのスケールアップに向けた大企業の役割

連載

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