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月刊 経団連

月刊 経団連2026年3月号

特集 賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」へ

巻頭言

量子コンピューターへの挑戦

時田 隆仁 (経団連副会長/富士通社長)

量子力学誕生から1世紀。今、私たちは新たな「量子革命」の夜明けに立っている。2025年、日本政府は量子を成長戦略の重点投資分野の一つに位置付けた。量子コンピューターは、従来のコンピューターでは解き明かせなかった計算領域を拓き、コンピューティングの世界を一変させるポテンシャルを秘めている。

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特集

賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」へ

「成長と分配の好循環」に不可欠な「構造的な賃金引上げ」の実現に向け、経団連は2023年以降、賃金引上げの力強いモメンタムの維持・強化に取り組んできた。各企業の判断の結果、大手企業の月例賃金引上げでは、2023年に約30年ぶりの高水準(3.99%)となり、さらに2024年と2025年は2年連続で5%超の高い水準を記録した。
このように賃金引上げの力強いモメンタムは、2023年を「起点」として2024年に「加速」し、2025年から「定着」し始めたといえる。2026年の春季労使交渉・協議にあたっては、経団連・企業の社会的責務として、この力強いモメンタムの「さらなる定着」に取り組み、「分厚い中間層」の形成と「構造的な賃金引上げ」の実現に貢献することが求められている。

座談会:賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」へ

  • 長澤 仁志 (経団連副会長、経営労働政策特別委員長、ロジスティクス委員長/日本郵船会長)
  • 小路 明善 (経団連副会長、教育・大学改革推進委員長、労働法規委員長/アサヒグループホールディングス会長)
  • 井上 和幸 (経団連審議員会副議長、人口問題委員長、日本イラン経済委員長/清水建設会長)
  • 玄田 有史 (東京大学社会科学研究所教授)
  • ■ 賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」の実現
  • 労使で力を合わせ、賃金引上げの機運醸成を
  • 付加価値の拡大で賃金引上げの原資を創出
  • ■ 生産性の改善・向上を通じた安定的な賃金引上げ原資の確保
  • イノベーション創出と労働市場改革が付加価値最大化の鍵
  • オートメーション化と働き手の意欲向上を推進
  • 経営トップによる明確なメッセージが重要
  • 労使間で健全なコミュニケーションを
  • ■ 二つの考え方の社会的規範としての浸透
  • 中小企業を含めた賃金引上げの波及
  • 受発注者間のwin-winな関係を土台に
  • 官民の役割分担による安定的・持続的な処遇改善
  • デフレマインドに二度と戻さないという強い意志
  • 年齢問わず健康に働き続けられる環境整備を
  • ■ 2026年春季労使交渉・協議における基本的な考え方
  • これからの労使関係は「未来協創」が軸
  • 人への投資を最優先に
  • 人的資本投資の余地が大きい日本
  • 春季労使交渉・協議は将来像について労使が合意形成を図る場

2026年版経営労働政策特別委員会報告
―賃金引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」へ
https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/003.html
 (経団連労働政策本部)

  • ■ Ⅰ「さらなる定着」が必要な理由
  • ■ Ⅱ 「さらなる定着」に向けた基本的な考え方
  • 原資の安定的な確保と「生産性の改善・向上」
  • 二つの考え方の「社会的規範化」
  • 「賃金・処遇決定の大原則」の徹底(基本方針)
  • ■ Ⅲ「さらなる定着」の具体策
  • ベースアップ実施の検討をスタンダードに
  • 地域経済を支える中小企業の構造的な賃金引上げ
  • 「総合的な処遇改善」に向けて

2026春季生活闘争にあたって
―こだわろう!くらしの向上 ひろげよう!仲間の輪
 芳野 友子(日本労働組合総連合会会長)

  • こだわろう!くらしの向上
  • ひろげよう!仲間の輪
  • 建設的な労使交渉で未来を創る

2026年春季労使交渉・協議に向けて
―地方から見た春季労使交渉の意義
 倉富 純男(福岡県経営者協会会長、西日本鉄道会長)

  • 福岡県の地域特性
  • 経済の現状と課題
  • 2026年春季労使交渉・協議に向けて
  • 持続可能な働き方改革と「選択できる働き方」

労使コミュニケーションの充実を目指して
 鬼丸 朋子(中央大学経済学部教授)

  • 「ヒト」を「活かす」ことへの注目
  • 労使コミュニケーションの現状
  • 労使コミュニケーションの実質化のために

三井化学の副業制度
―多様な経験が会社と社員を強くする
 安藤 嘉規(三井化学取締役専務執行役員CHRO)

  • 副業制度導入の経緯
  • 当社の副業制度の概要と特徴
  • 副業制度の運用実績と運用時の注意点
  • 制度導入の効果
  • 今後の展望

トヨタの「自らやりがいをつかみとる」仕組みづくり
―裁量労働制「FTL(D)plus」の活用について
 瓜生 卓也(トヨタ自動車人事部労政室未来の働き方開発グループ主任)

  • 柔軟な働き方を推進する背景
  • FTL制度の見直し
  • なぜ裁量労働制を活用していくのか
  • 裁量労働制の効果と課題
  • 今後の取り組み

インフレ移行5年目の課題
 渡辺 努(東京大学名誉教授、ナウキャスト創業者・取締役)

  • ■ インフレ5年目
  • ■ インフレは家計と企業に定着
  • ■ 問題は「高すぎる物価」ではなく「低すぎる賃金」
  • ■ 労働者の多くは自分の賃金の先行きを悲観
  • 提言1:過去のインフレ実績ではなく将来のインフレ見通しを賃上げ要求基準に反映すべし
  • 提言2:実質賃金に関する「キャッチアップ条項」の導入
  • 提言3:人手不足要因を明示的に要求基準に反映すべし
  • 提言4:積極的な情報発信により労働者の中長期的な賃金予想を安定化

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一般記事

【提言】
「グローバルサウスとの連携強化に向けて」を公表

―重視すべき事項とアクションプラン
https://www.keidanren.or.jp/policy/2025/085.html
 安永 竜夫(経団連審議員会副議長、グローバルサウス委員長/三井物産会長)
 森田 隆之(経団連グローバルサウス委員長/日本電気社長)

  • ■ 連携を強化すべき重点国・地域の選定基準を提言
  • 重点国・地域の選定にあたって重視すべき五つの事項
  • ■ アクションプランに基づく力強い外交の展開
  • ■ 提言の実現に向けて

【提言】
「転換期における外国人政策のあり方」を公表

―秩序ある戦略的誘致・受入れ環境整備に向けて
https://www.keidanren.or.jp/policy/2025/086.html
 深澤 祐二(経団連外国人政策委員長/東日本旅客鉄道会長)
 大島 卓(経団連外国人政策委員長/日本ガイシ会長)

  • 基本的考え方
  • 制度横断的な施策
    1. (1) 基本理念の制定と政府の推進体制の構築
    2. (2) 中長期的な社会統合
  • 各在留資格における施策
  • 企業の果たすべき役割

【報告】
訪欧ミッションを英国、EUに派遣

―日本への強い期待を実感
 髙島 誠(経団連副会長、ヨーロッパ地域委員長/三井住友フィナンシャルグループ会長)
 東原 敏昭(経団連審議員会副議長、ヨーロッパ地域委員長/日立製作所会長)

  • 英国・ロンドン
  • ベルギー・ブリュッセル(EU)

【報告】
共創を通じたASEANとの関係強化に向けて

―マレーシアへミッションを派遣
 原 典之(経団連審議員会副議長、アジア・大洋州地域委員長/三井住友海上火災保険会長)

  • マレーシアの持続的経済成長に向け、日本とのさらなる連携に期待
  • 日本・マレーシア経済界の連携強化
  • 東方政策を礎とする人材交流のさらなる活性化に向けて
  • 両国関係のさらなる高みに向けて

【報告】
日タイ経済関係のさらなる発展に向けて

―第26回日タイ合同貿易経済委員会をバンコクで開催
 石井 敬太(経団連審議員会副議長、日タイ貿易経済委員長/伊藤忠商事社長)
 鈴木 純(経団連日タイ貿易経済委員長/帝人シニア・アドバイザー)

  • 確かな信頼関係を基盤に連携強化に向けて対話
  • 人材育成分野などで日本との協力強化に期待
  • 両国経済関係のさらなる発展に向けて

【報告】
日カナダ連携の強化に向けて議論

―9年ぶりとなる訪カナダミッションを派遣
 藤本 昌義(経団連カナダ委員長/双日会長)
 赤坂 祐二(経団連カナダ委員長/日本航空会長)

  • 自由で公正な貿易投資
  • 経済安全保障
  • サステナビリティ
  • 人的交流

連載

  • スタートアップ連携のベストプラクティスを探る⑧(最終回)
    長年の顧客基盤を通じて社会的価値を生む
    児玉 信人(BIPROGYグループマーケティング部アライアンス&投資戦略室室長、
    キャナルベンチャーズ取締役)

  • 経営者のひととき
    テニスと私
    深澤 祐二(経団連外国人政策委員長、南アジア地域委員長/東日本旅客鉄道会長)

  • Essay「時の調べ」
    丁寧な埋葬
    オルタナ旧市街

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